仙台市長選候補者に石炭発電を問う

仙台港の石炭火力発電所建設問題を考える会は、仙台市長選候補者に公開質問状を送り、石炭火力発電や原発、再生可能エネルギーについての考えを問いました。7/4には記者会見を行い、回答に対する評価を発表しました。

(以下、記者会見内容)

1.公開質問状の回答結果について

 評価にあたって考慮した2つの視点

1)「住民の福祉の増進を図る」(地方自治法一条の二)地方公共団体の長としてどうなのか?

2)石炭火力建設問題などに関する奥山市政の課題・問題点などを正しく認識し、現在進行中の焦眉の課題に対処できるか?

仙台港に複数の石炭火力発電所建設計画があり、1基目は6月12日から試運転を開始し、7月23日投開票の仙台市長選の立候補者と有権者に挑戦するかのように、7月下旬に石炭の投入を開始しようとしている。10月からは、向う40年余の本格操業が始まる予定である。

2基目については、環境影響評価方法書への市長意見書の提出が8月下旬に求められている。

そもそも2014年9月11日には会社が設立された仙台PSの環境アセス逃れを許し、不十分な「公害防止協定」(2016年3月2日付)を締結したこと自体に、仙台市の長として、大きな政治的責任があることは免れがたい。

石炭火力発電所建設問題は、新市長にとって待ったなしの焦眉の課題である。

 2.署名の第2次集約について

  7月4日現在、仙台PSに試運転および操業の断念などを求めた「杜の都を「石炭の都」にするな 緊急署名」の第2次集約分は、16805筆(内20筆はオンライン)。

第1次集約(5月30日県知事に提出)の22813筆とあわせ、合計39618筆となった(3ヶ月間で、約4万筆の署名が集まったことは、関心の高さを示している)。

16805筆のうち、13868筆は県外(山形県・岩手県・福島県の隣接3県が多い)。宮城県内が2937筆。

3.奧山仙台市長の環境大臣等への要望書(6月30日)について

 奧山市長の要望の問題点
(7/4記事「仙台市長が国へ石炭火力の規制要望 市としても毅然とした対応を!参照)

退任が間近に迫る中で、石炭火力問題についての危機感を表明した点、これまで以上に踏み込んだ対応を国に要望したことは評価できる。しかし、やや他力本願的である。国への要望とともに、仙台市長として最大限実施できる方策を追求すべきである。例えば、要望書の中で、「また、温室効果ガスのみならず、排出ガスなどによる立地地域の周辺環境への影響に対する市民の不安に対して、国が積極的に関与する仕組みとなっていない。」とあるが、立地地域の市長として、排出ガスなどによる立地地域の周辺環境への影響に対する市民の不安に対して、自治体の長として、積極的に関与する姿勢をまず示すべき。仙台市として、Aのような方策を講じている・講じたいが、国としても、Aの方策を支援するBのような制度を要望するなど。仙台市としてまずどうしたいのかを明らかにすべきだ。

総量規制については、現状の仙台市の枠組みでは、第3・第4の石炭火力発電所の建設計画を止める法的な枠組みがない。アセスも建設を前提としたゼロ・オプションのない、事業アセスにとどまる。第3・第4の計画を止める自治体独自の方策が緊急に必要である。

仙台港の存在、首都圏に50Hzの電力が送れる、送電線の容量が福島事故で空いている、震災で土地が安いなどの条件は、他の事業者にとっても魅力があるはずだ。今後、第3・第4の計画が浮上する可能性は少なくない。

発電所の許認可は電気事業法で国の所管だが、公害対策の歴史は、美濃部都政や飛鳥田横浜市政など、自治体が「横出し」「上乗せ」規制をしてきた歴史でもある。「権限がない」ことに安易に逃げるのではなく、第3・第4の計画を抑止するための自治体独自の方策が必要だ。

以上は、新市長の課題でもある。

仙台市の対応で評価できる点

福室局でのSO2測定開始(6月6日から)
仙台港周辺での環境調査を実施し、その結果を公表している点。蒲生干潟付近での水質調査結果も含まれている(4月と5月分)。試運転開始前のバックグラウンドデータとして重要(ただし発表日の日付などがない(公的な文書の基本的常識のはず))。

※1宮城県も、66日から13日にかけて多賀城市役所西側駐車場で実施した移動測定車による測定結果について、すみやかに公開すべきだ。

※2 宮城県も、5月29日の多賀城市長、七ヶ浜町長らによる要望をふまえて、移動測定車による7日間×年3回×2地点(多賀城市・七ヶ浜町)の測定にとどめず、常設の大気測定局を早急に設置すべきだ(常設の設置まで、本格稼働停止を事業者側に申し入れるべきだ)。

4.参考・現行の公害防止協定でも可能なこと

仙台PSと県・6市町長との公害防止協定第2条に、「(事業者の責務) 第2条 乙は,事業所の操業に当たっては,この協定に定める規定を遵守するとともに, 最善の公害防止対策の実施に努める。」とある。仙台PS側が「最善の公害防止対策の実施」に努めたのかには大きな疑問がある(下記表参照。事業者側発表データによる)。四国電力・住友商事の計画との間で、同規模の出力でありながらNOx、SOx、ばいじん量などで大きな乖離がある。

第15条の1項では、「(公害発生時等の措置) 第15条 乙は,事業所の操業若しくは施設の故障,破損その他の事故若しくは気象条件 等の悪化により公害が発生したとき,又はそのおそれがあると甲若しくは乙が判断した ときは,直ちに操業の短縮,停止その他必要な措置を講じ,また,発生原因の排除に努 めるとともに,その状況を甲に速やかに報告する。」とある。

3ヶ月間で約4万筆の署名数が集まっている。これだけの住民の不安があることを根拠に、仙台市長は毅然とした態度で臨むべきである。

公害のおそれがないのだということは、自主アセスの実施によって、事業者側が挙証すべきことである。

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